特集|アートが待ってる街へ

アートが待ってる街へ

 青森県には、県外からも評価の高い芸術・アートの拠点がいくつかあります。個性はそれぞれ違いますが、建物や展示作品、プロジェクトなどに共通するのは、地域独自の文化・歴史・自然などが意識されていること。それは他のどこにもない、オンリーワンのアート体験を生み出してくれます。
 特集では青森市、弘前市、十和田市にある3つの施設をご紹介します。実際に訪れるときには、まわりの風景や街の雰囲気も味わいながら行くと、きっと感動もひとしおですよ。

青森県立美術館

縄文と現代の時空が交差する奇跡のようなアート空間を、さまよう愉しみ。

 この美術館には、迷路をさまようような愉しみがあります。館内の展示室の配置が直線的ではないので、右へ左へ、行ったり来たり。そうして歩いているうち、自分の感覚がいつもより鋭敏になっていることに気付くはず。見知らぬ街を探索するようなワクワク感。その角を曲がった所で、あの通路の向こうで、きっと何かを見つけられる。そんなふうに感度の高まった心で展示作品と出会えるから、思い出の深さが違うんです。
 また、発掘現場的な土の壁もユニーク。実はこの建築は隣接する日本最大級の縄文集落跡、三内丸山遺跡に着想を得ているのです。縄文と現代が同居する、青森ならではの不思議な時空感覚に包まれたら、作品の見え方にも新しい発見がありそう!

十和田市現代美術館

作品が、伸び伸びと、そこにある。 十和田の街とアートの、幸せな関係。

 十和田市では、街のシンボルロード・官庁街通り全体をひとつの美術館に見立てたプロジェクト「アーツトワダ」に取り組んでいて、その中心的存在が十和田市現代美術館です。
 ここの大きな特徴のひとつは、ガラス張り部分が多いこと。中から外が見える一方、外からも展示作品が見えたりして「街に開かれた美術館」というコンセプトが実感できる設計です。
 もうひとつの特徴は、遊び心のある展示方法。暗闇に入り込んだり、穴を覗いたり、建物の上に作品があったり、物陰にひっそり潜んでいたり。「鑑賞」というよりも五感を使った「体験」としてアートを思いっきり楽しめます。美術館を出るころには、きっと誰もがいい笑顔になってますよ!

前川國男建築 弘前市民会館

優れた建築は、何十年たっても古びない。 今でも私たちを、ハッとさせてくれる。

 前川國男は、モダニズム建築の世界的巨匠ル・コルビュジエに師事した、日本を代表する建築家です。母親の出身地・弘前市には処女作から晩年の作に至るまで8つもの前川建築があり、そのどれもが現存し、今も現役で使われています。
 この弘前市民会館には、前川ならではの繊細な工夫が随所に見られます。例えば1階ロビーの天井をあえて低くすることで、吹き抜けの階段での開放感を一気に味わえるという「感覚の設計」が見事です。またかつて前川は「ここのポーチ屋上テラスで、岩木山を望みながら珈琲を飲みたい」と語ったそうですが、そんな豊かな心の物語とともにあるのが、前川建築の奥深さ。弘前市内を巡って、その魅力をもっと見つけたくなってきますね。

買いたい

津軽こぎん刺し

北国の暮らしの中から生まれた、丁寧な手仕事。 その幾何学模様は、まるで「美意識の結晶」のようです

 江戸時代、麻の着物しか着ることを許されなかった農民の間で、保温と補強のために木綿糸を刺すことで生まれた津軽こぎん刺し。冬の厳しい寒さを少しでも和らげたい、という切実な願いとともに誕生した工芸ですが、農家の女性たちがひと針ひと針に想いを込め、創意工夫と美意識を積み重ねてきたことで、その芸術的価値が高められてきました。
 今では伝統的なものからモダンなもの、北欧風なものまでバリエーション多彩!幾何学模様と布の色、糸の色の組合せで表情もガラリと変わります。お気に入りを探してみよう!

体験したい

11ぴきのねこのまち さんのへ

11ぴきのねこたちが、絵本を飛び出て、町のあちこちに! やっぱりここが、ふるさとなんだ、にゃご

 絵本『11ぴきのねこ』の作者、馬場のぼるさんは三戸町出身。 町を訪れると、そこはすっかり「11ぴきのねこのまち」! いろんなお店の店先や公園等で、たくさんのねこ達が思い思いのポーズで迎えてくれます。自分に正直で、ちょっとやんちゃで失敗することもあるけれど、まあいいさとたくましく生きる愛すべきねこ達。その表情に、大きな元気をもらえます。
 今年は絵本第1作の誕生から50周年のメモリアルイヤー。あなたも気ままなねこになった気分で、あっちに行ったりこっちを見たり、三戸町のまち歩きを楽しんでみませんか?

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MISAWA アメリカンスポット

昼でも、夜でも、「ちょっとアメリカ、行ってきます」。 MISAWAの街歩きは、ディープにワイルドに楽しみたい!

 ベース(米軍基地)のある街、三沢市。中心街を歩くと英語の看板をはじめ、あちこちにアメリカンなスポットを見つけられます。オススメは夜の「バー・ホッピング」!いろんなアメリカンバーを、跳ねまわる(ホッピング)ように飲み歩くスタイルです。でも、初めてだと入りづらい…。そんな時は、三沢の夜を知り尽くしたMisawa Night Hoppersのガイドツアーに参加!盛り上げ上手なメンバーが一緒にドアを開け、オーダーの仕方や楽しみ方を教えてくれます。最初の不安はどこへやら、心のドアもフルオープン!ツアーが終わる頃には、自力でバー・ホッピングできる自信がきっとついていますよ。さあ、MISAWAをもっと楽しもう!

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大間まちおこしゲリラのおもてなし

思わず笑っちゃう!元気になっちゃう!それが大間のおもてなし。 その活動はマグロのように、とどまることなく突き進む!

 本州最北端の大間町には、訪れる人を楽しいおもてなしで迎え、町を盛り上げている人たちがいます。それがまちおこしゲリラ集団「あおぞら組」。フェリーの到着を「よぉぐ来たの~!」と勝手に(!)大歓迎する旗振り活動をはじめ、大間の魅力をあの手この手で発信中!メンバー達が一番大切にしているのは「面白がる心」。だからすべての活動に、笑いとサービス精神がめいっぱい注入されています。大間に来て「腹から笑える」まち歩きを楽しむもよし、インパクト抜群の「ご縁グッヅ」をネット注文するもよし。大間から元気、もらいましょう!

津軽鉄道ストーブ列車

厳しくも美しい、奥津軽の雪景色を温かい旅情を乗せてレトロな列車が走ります

 どこまでも雪で真っ白な津軽平野を、ガタゴト少し揺れながら進むストーブ列車。外の寒さとは対照的に、車内はポカポカあったかい。石炭が燃える真っ赤な炎が、心の奥まで届くようです。お楽しみは車内販売。スルメを買ってストーブの上で香ばしく炙ったら「雪見酒」と洒落込みましょう。天気がよければ津軽富士とも呼ばれる岩木山の、白銀に輝く雄姿も見られますよ。
 ノスタルジックな客車に漂う穏やかな時間。列車はのんびり走るので、冬の奥津軽ならではの旅の醍醐味を、ゆっくりゆっくり味わって下さい。

ホワイトインパルス

青森空港の滑走路を、ド迫力で突進する特殊車両たち。
プロフェッショナルの華麗な除雪は、一見の価値アリ!

 青森空港に雪が降ると出動する青森空港除雪隊、その愛称がホワイトインパルス!ひと冬の累計降雪量が10mを超えることもある豪雪地帯だけに出動回数も多く、作業は他空港に比べて大変ハードなものです。それでもホワイトインパルスは、雪そして時間との闘いに果敢に挑み、滑走路1本を約16分、全除雪面積(=東京ドーム約12個分)も40分ほどで除雪を完了します。
 冬の空路の安全と安心を守ってくれるホワイトインパルスは、青森県の誇り。ぜひ一度、展望デッキからの見学、もしくは時折開催される見学ツアーで、そのスゴさを目撃して下さい!

暮らしたい

小川家

新たな挑戦のちを求めて、全国バイク旅!移住先に選んだ青森で、農業も子育ても、のびのびと。

 もぎたてりんごを家族みんなで仲良くほおばり、すっかりお父さんお母さんの表情の源太さんと亜生さん。出会いは北海道の農場でした。
 そこで農業の基本を約3年間学んだあと、2人は新たな挑戦を決意。それは、生産から販売まですべてに主体的に関わる農業、そして組織で合理的に取り組む農業をすること。
 その夢が叶う場所を求めて全国をバイクで巡る旅へ!
 半年後、選んだのがここ青森県、岩木山の麓だったのです。

小川家

ご近所さんの「お互いさま」にいつも助けられています。

 約半年間、全国各地をバイクで巡ったお二人は、平成19年、青森県に住むことを決意。源太さんが弘前大学農学部出身であること、大規模農場があること、台風の影響が少なく肥沃な土地が多いことが決め手でした。
 平成21年にはご結婚。当時、亜生さんが働いていた果樹園での野外披露宴には、お二人の地元からの友人達も招き、この地で穫れた野菜やフルーツの料理でおもてなし。青森らしさが満載の楽しいひとときとなりました。
 子どもが生まれてからは、それまで以上に地域の方との関わりが深くなっていきます。亜生さんは自分ブランドの農産物を作っていきたいという夢のため、果樹園を辞め畑仕事の毎日。赤ちゃん同伴で畑に行くという牧歌的な暮らしぶりも満喫できましたが、育児と仕事の両立が難しい場面も出てきます。そんな時、ご近所の方が「見てあげるよー」と子どもを預かってくれて助かったといいます。さらには、保育所の祖父母向けの参観日に、ご近所の方が出席してくれたこともあるとか! 「みんなが子どもを大切にしてくれるのがうれしい」と笑顔の亜生さん。そしていま住んでいる弘前市には、様々な子育て支援サービスがあることも教えてくれました。例えば、親同士が交流して情報交換できるヨガや料理の教室があったり、子ども医療費給付制度、子ども3人以上の多子家族支援、などなど、市の支援サービスを活用することで、気持ちに余裕が生まれるみたいですね。
 そして源太さんにも、子育て環境について質問。「子どもが自然の中で大声で笑ったり走り回ったりできるのがいいですね」とのこと。そして「都会では何をするにもお金。でもここでは困ったことがあれば、お互いさま、で誰かが助けてくれるんです」。なるほど。家族みんなで、のびのびと「あおもりの暮らし」を満喫しているようですよ。

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